品質保証

アイルランドにはSDAS(持続可能な乳製品保証体制=Sustainable Dairy Assurance Scheme)という国レベルの酪農の体制があり、アイルランドの酪農家のほぼ100%がこの体制に参加しています。

SDASを策定したのは、 Bord Bia(アイルランド食糧庁)、アイルランド農業食料開発局(Teagasc)、アイルランド食品安全庁(FSAI)、アイルランド農業・食料・海洋省(DAFM)、業界(生産者および加工者)、ならびにその他の酪農技術専門家からなる技術諮問委員会(TAC)です。SDASでは、品質保証の要件をモニタリングし、それぞれの酪農場からどれほどの要件を満たしているかについてのデータを収集することで、アイルランドの酪農業の持続可能性を証明しています。

同委員会は、アイルランドの継続的改善の道のりの進捗を、体系的な形でモニタリングしているのです。参加している酪農場には、18ヶ月ごとに独立の監査担当者が監査に訪れ、SDASの2つの主要な基準である持続可能性および品質保証をその酪農場がどれほど満たせているかについての網羅的な報告を作成しています。

獣医学的管理

アイルランドはEU加盟国として、極めて効率的な獣医学的管理体制を導入しています。人間が消費するにあたって、品質および安全性に関する最高の法的基準が満たされているかを、酪農場での生産から製造、そして保管時まで検査することで、最終的な製品の高い品質および安全性を確保しています。アイルランド農業・食料・海洋省では、法律の遵守状況を確認するために、査察、監査、および製品のサンプル調査などのモニタリングおよび規則施行を実施しています。同時に、世界各地の第三国市場に乳製品を輸出するための証明書の発行も行っています。
Martin Crowe's dairy farm at Doon, Co, Limerick.

食品安全

EU加盟国として、アイルランドはEUの最も厳しい安全基準を遵守しています。抗生物質およびその他の薬品の使用は厳格に管理されており、絶対に必要でなければ一切使用されません。

トレーサビリティー

EUの食品関連の法律のもとでの安全義務の中で重要なものとして、製品のトレーサビリティー、および製品が安全ではないと判明した際にその製品を回収できる仕組みが挙げられます。製品のトレーサビリティーとは、生産した酪農場から最終的な製品まで、食品を辿れる状態を意味します。